ディポルティーボから首位を奪い返したカン・アスレチック・クラブは今度はホームで2位ソシエダを迎え撃った。ソシエダはエルゲラとジウベウト・シウバの2ピボーテを中心にした守備と、サニョルとA・コールの両SB、デ・ペドロ、ヘジュックのSHが絡むサイドアタックを主とする好チームである。
アウェイのソシエダが慎重に出たのに対しカンは試合開始直後から波状攻撃をかけてピリニャークが突破を仕掛け続ける。サニョルとの1対1を何度も制したピリニャークのこの日最初のクロスをシェフチェンコが頭で叩き込む。この1点で十分なほどこの日のカンの守備は素晴らしかったが攻撃陣は手を緩めない。次々にソシエダのゴールを脅かす。GKがベステルフェルトでなければ5,6点入ってもおかしくない展開であった。
後半終了間際に途中から出場していたカベナギのポストプレーからピリニャークが決めて2−0で首位を守った。そして因縁のバルセロナ戦のためカンプ・ノウに乗り込む。
バルセロナとカンの対決はウェスタン・リーグではエル・クラシコ、レアル・マドリー対バルセロナに次ぐ因縁の戦いと言われている。端を発したのは2シーズン前のカンプ・ノウでの一戦でショルが不可解な判定で退場し、激怒したエールが審判に暴言を吐いて退席になった試合である。
この試合でエールが審判に吐いた言葉が「このカタランの××××野郎が!!」だったとか去り際にバルササポーターに向かって中指を立てたとか様々なことをマスコミがでっち上げてこの一戦を煽ったためいつの間にかダービーのひとつのような雰囲気を持つようになっていった。
ともあれ試合は始まった。試合は一進一退の展開でスリリングなものとなった。わずか1分でシェフチェンコが挨拶代わりのシュートを放つなど序盤はカンがペースを握った。すると12分、GKリュシュトゥとマテラッツィの連携ミスでゴール前にこぼれたボールをシェフチェンコが体ごと押し込んでカンがラッキーな先制点を拾う。
前半の25分過ぎからペースをつかみだしたバルセロナは31分、45分と決定機を作るがクリスタンバルとライブニッツに阻まれ同点にできない。
後半も一進一退の攻防が続く中、72分にバルサがPKを獲得する。サビオラの突破を許したユーゴーが焦って押し倒してしまったのだ。しかし、ルイス・エンリケがこのPKを決められない。この日当たっていたライブニッツの気迫に負けたのかボールはポストのはるか右を外れていった。
PK失敗でなんとかリードを保ったカンはシェフチェンコのゴールを守りきって1−0の勝利。これでバルサ戦は通算5勝3敗1分とし昨季に続き勝ち越しが決まった。また、この日の完封でリーグ戦6試合連続完封となった。
ミッドウィークにはカンプ・ノウでレアル・マドリーとのカップ戦準決勝第2戦を戦った。第1戦を2−0で勝っているカンはスタメンをバルサ戦と総入れ替えするという余裕の采配を見せる。この態度に大ブーイングのカンプ・ノウだがカンの余裕は最後まで消えなかった。序盤こそマドリーに攻め込まれるものの43分にチェルナトの左足で先制すると、後半13分までに2点を追加してあっさりと勝利をものにした。マドリーはポルティージョが後半35分に1点を返したが遅すぎた。これでカンは2シーズンぶりの決勝進出を決めた。リーグでは最下位を走るマルセイユに決まった。
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