□ 第22回「カン対バルセロナ 再び」
 バレンシア戦をシェフチェンコのハットトリックで快勝したカンはC.S.の第2節アトレティコ戦のためマドリードに乗り込んだ。 ここでもシェフチェンコは好調だった。CKからのイズマイロフのゴールで先手を取ったカンは32分にシェフチェンコがイズマイロフのパスに素早く反応して右足でネットを揺する。

 2−0で後半を迎えたカンはなおも攻め続ける。そして後半10分、ラヴィスのロングフィードを素晴らしいトラップでコントロールしたシェフチェンコが再びゴールを決めて3−0とした。この後CKから1点を失ったものの3−1でアトレティコを下し記念すべきC.S.初勝利を挙げた。 エールはこの試合でシェフチェンコ頼みになりつつある攻撃をなんとかする必要があると感じていた。そのため、翌週のリーグ第3節ベティス戦はカベナギの1トップで臨むことに決めた。

 開幕2連勝で波に乗りつつあるベティスとのアウェイゲームでエース・シェフチェンコを先発させないという采配にベティスの観衆は盛大なブーイングでカンイレブンを迎えた。「なめんなよ!」というこのブーイングは先発に入ったカベナギにとっては屈辱以外の何物でもなかった。 しかし、カンは攻撃の形を上手く構築できない。幾度となくシュートを試みるものの得点は生まれずロスタイムへ。パワープレーに出たカンはカンデラのクロスをロベールが頭で折り返してカベナギ。彼にとってこの日9本目のシュートがようやく決まりなんとか1−0で勝利を得た。

 エールにとってこの日のパフォーマンスは到底納得のいくものではなかったがエールは次のスポルティング・リスボン戦もカベナギを先発させた。試合の2日前からシェフチェンコが体調を崩してしまったためだ。この欠場は痛かった。

 この試合を見せ場なく0−0で引き分けてしまったカンは悪い流れのままでC.S.の第2節バルセロナ戦を迎えることになる…。 カンにとってバルセロナは鬼門である。チーム史上3戦3敗という成績がそれを物語る。バルセロナはC.S.で1分け1敗と出遅れてはいたがここで負ければ勝ち点で並ばれることになる。ローマ対アトレティコの結果次第では危険なことにもなりかねない。

 シェフチェンコはなんとかフィジカルテストをパスして出場したものの本来のキレはなく、バルサの強力なDFを突破できない。一方のバルサはクライフェルト、サビオラ、ロナウジーニョを中心に攻め込むもバルサ相手に燃えないわけがないエルゲラとクリスタンバルにことごとく阻まれ、前半は両チームとも決め手を欠き0−0で折り返すことになる。この日はファン・デル・ファールトを中心に中盤でよくパスが回っており、「引き分けくらいは期待できるかな。」とはるばるバルセロナへ応援に駆けつけたカン・サポーターは思っていた。それはエールも同じだった。

 ところが、後半に入ると状況は一変する。精彩を欠くシェフチェンコに代わりファン・デル・ファールトがチームの攻撃をリードする。そう、まるでショルのように。
PS2RC

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