□ 第13回「マドリー粉砕!そしてショル復帰」
 開幕戦で勝てなかったレアル・マドリーだが、ノルマンディーにやってきた 彼らはもはやレアル・マドリーではなかった。13節消化時点で13位。降 格圏内をさまよっているのだ。タレント豊富な前線は連携がとれず、それに 釣り合わない億弱な守備陣はたびたび崩壊していた。宿敵であるバルセ ローナ、アトレティコ・マドリーどころか昨季はカモにしていたフランス勢の 後塵を拝するという屈辱的な順位だ。さらに今季で契約の切れるラウー ル、カシジャスらの引きとめができなければさらに危険な状態になりかね ない。

 試合はホームの大声援に押されるカンが一方的な展開を見せた。開始 早々にシェフチェンコがゴール前での混戦からヘッドでゴールを襲う。カ シージャスが間一髪止めたかに見えたがボールはラインを割っており得点 が認められた。さらに34分、カウンターをかけたカンはセルナトのラストパ スでGKと1対1になったシェフチェンコが冷静に決めリードを広げて前半を 折り返す。

 後半から攻勢に転じたレアル・マドリーは55分、ジダンとのワン・ツーで 抜け出したラウールがゴール右隅に決めて追いすがる。61分にはカンの 中盤でジダンを抑えていたスフォルツァが退場となりレアル・マドリーの ペースになると思われたがエールはシェフチェンコ、イズマイロフ、ロベール とスピードのある選手を前線に残してカウンター作戦に切り替える。これが 成功する。

 守備的になったカンから点を奪うのはかなりの困難である。レアル・マド リーは監督との確執が噂されるベッカムを投入して攻撃にでるが、クロス はクリスタンバルと長身GKイサクションにことごとくはじき出され、フィーゴ のドリブルもウルタードの密着マークで好機にいたらない。逆にシェフチェン コらのカウンターでカンにたびたびゴールを脅かされた。結局守りきったカン がレアル・マドリーを退け首位をキープした。

 翌週の15節セルタ戦にはショルが帰ってきた。長引くかとも言われたが 驚異的な回復を見せて復帰したのだ。ショルはらしいプレーでアウェイなが らも優位な試合展開を作り、カベナギのゴールでリードした後半14分にベ ンチに退いた。その直後にカベナギが2点目を決めて試合を決めたかに思 われたが、後半30分にカビエデスに決められるとロスタイムにもCKから ゴールを割られ同点に追いつかれる。しかし、ここからカンはさらに粘りを 見せる。イズマイロフが右サイドを強引に突破してクロス、これを上がって きたペドレッティーが頭で合わせた。シュートはGKカバジェロが弾いたも ののこれを途中出場のバがねじ込んで再びリードを奪った。ロスタイムの 同点ゴールで沸きあがったセルタサポーターをわずか1分で黙らせ勝ち点 3をもぎとった。  試合後のエールは上機嫌だった。「2−0で勝ったと思ったがロスタイム に追いつかれて思い出したよ。これはサッカーの試合なんだってね。何が 起こるかわからないってね。そして1分後のバのゴールで確信したよ。やっ ぱりサッカーは何が起こるかわからないんだってね!」

 復帰したショルは来週のホームでのゲームを楽しみにしている。「サポー ターは怪我している間素晴らしいサポートをしてくれた。チームメートにも だ。そしてお礼はプレーで返さなくてはいけない。」

 リハビリ中のショルは現在チームの医療センターで復帰に向けて動いて いる。ホームの試合ではロッカーに足を運び若手にアドバイスを与えるなど している。エールはショルの復帰時期について明言を避けているが、強豪 との試合が続くスケジュールを考慮しての駆け引きもあるのだと推測され る。次節はホームでレアル・マドリーを迎え撃つことになるが、エール監督 をはじめ選手たちにも自信がみなぎっている。最近好調のロベールは「ホ ームでレアルを叩いて勢いを加速させてショルの復帰を待ちたい。ここから 疲労が出てくるでしょうが、それはどこも同じ。C.S.のあるバルサやレア ル・マドリーよりは有利だよ。」と語った。エール監督は今後について「レア ル・マドリー、バルセロナというスペインのビッグ2と互角にやり合えれば 若手にはかなり自信を与えられるし世界中でファンが増えるかもしれない ね(笑)このチームはだんだん魅力的なチームになってきたと思うんだ。今 のところは首位にいるが目標はあくまでヨーロッパ行きだ。WEFAカップに なるかC.S.になるかはわからないがそれもここからどこまで踏ん張れる かによるね。守備が最後まで安定を失わなければいいんだがね。」と語っ たがここまで来た以上は優勝を狙っているのは間違いない。
PS2RC

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