□ 第4回「D2制覇、そしてプレーオフへ」
勝ち点差3で迎えたD2リーグ最終戦、カン・アスレチック・クラブ対ASモナ コ。勝ったほうが優勝という大一番だった。カンのホームであるスタッド・ノ ルマンディー・メモリアルには大勢のサポーターが詰愛人すでに出場を決 めているプレーオフへの決起を叫んでいた。「Dデイはすぐそこだ!」これが 彼らの合言葉である。 異様な盛り上がりの中試合は始まった。
開始から一進一退の攻防が繰り 広げられる。カベナギが一人でDFラインを切り崩せば、負けじとモリエンテ スがフレイの守るゴールに迫る。しかし前半31分、アクシデントがカンを襲 う。中盤の要であるスフォルツァが負傷してしまったのだ。中盤のバランス を保てなくなったカンはジュリーを中盤の底に下げてマッコを投入。しかし 劣勢は変わらない。ときおりショルが個人技で打開を図るが押上が上手く いかず決定機には至らない。 ここでエール監督は動きが悪くなってきた福西を下げてドゥリッチを投入、そ してCBのマドゥニをボランチに入れるという賭けに出た。
この賭けがカンに 自信を取り戻させることになる。マドゥニが中盤で執拗にボールに食らいつく ことでプレスが機能し始めたカンはジュリー、ショル、マッコ、ロベールが華麗 なパスワークを見せモナコDFを混乱させる。そしてついに後半37分、待望の 先制点が生まれる。マドゥニが中盤で競り勝ったボールをジュリーが拾い、サ イドに開いたマッコへ。そしてニアに飛び込んだカベナギとショルにDFがつら れたのを見て逆サイドでフリーになったロベールへラストパス。ロベールが右足 でダイレクトに叩き込み貴重な、そして決定的な1点がカンに入った。結局この まま守りきってカンがD2の1位としてプレーオフへ臨むこととなった。
プレーオフは奇しくもフランスの4チームでの戦いになることになった。D1か らはパリ・サンジェルマンとボルドー、D2からはカンとモナコである。この組み 合わせについてエール監督は「それだけスペイン勢に溝を開けられていると いうことだよ。下位4チームがすべてフランス勢という屈辱的な状態を打破し なくてはならない。」と語っている。今季のD1リーグは上位7位をスペイン勢 が占めており、フランス勢にとっては厳しいものとなってしまった。
D2を無敗 で勝ち抜いたエール監督としては非常に歯がゆい状態でしょう。最後にエール 監督のプレーオフへの意気込みを聞かせてもらった。「サポーターはカンが昇 格し旋風を起こすことを熱望している。それを実現するためにも、まずはプレー オフで勝ち抜かねばならない。最終戦で負傷したスフォルツァは順調な回復で プレーオフには間に合う予定だし、チームのモチベーションも高まっている。同 じフランスのチームが相手だが、うちのほうが力があると確信している。」
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